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大津市の住宅市場は今後どうなる?新築需要の予測と購入時の注目ポイント

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代表 原山  昌之

筆者 代表 原山  昌之

不動産キャリア25年

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滋賀県大津市で新築住宅の購入を検討されている方へ。今、大津市の住宅市場はどのような状況にあるのでしょうか。住宅の着工数や地価の動向、そしてこれから先の需要予測を知ることで、失敗しない住まいづくりが見えてきます。本記事では、最新データをもとに、大津市の住宅市場の現状と今後の展望を分かりやすく解説します。住まい購入のヒントを一緒に探していきましょう。

大津市の新築住宅着工状況と現状把握

まずは、最新の統計に基づいて、大津市の新設住宅(持ち家・分譲住宅)着工戸数をご紹介いたします。2023年に大津市で新たに着工された住宅戸数は、1,766戸でした。この数字は前年との比較では増減の詳細な資料が得られませんでしたが、過去数年と比べても一定以上の水準を維持しており、住宅需要がまだ堅調であることを示唆しています。

この着工戸数から読み取れるのは、住まいを新たに確保しようとする方々の関心が強いこと、そして分譲住宅や持ち家のニーズが依然として根強い点です。住宅市場全体において動きがある証左といえるでしょう。

また、大津市は琵琶湖に面し、豊かな自然景観と観光資源に恵まれています。さらに、JR琵琶湖線(東海道本線)沿線に位置し、京都や大阪へアクセスしやすい交通利便性を備えていることから、住宅を求める方々にとって魅力的な立地です。こうした地理的優位性が、新築住宅の着工促進にも寄与していると考えられます。

以下は、ポイントを整理した表です。

項目 内容
2023年着工戸数 1,766戸
住宅需要の勢い 堅調な需要を示す着工水準
立地特性 琵琶湖の自然・観光・京阪神との交通利便性

地価・基準地価の推移から見る新築の見通し

以下は、令和七年(2025年)における大津市の主要な地点における公示地価と地価調査(基準地価)の住宅地平均坪単価および前年比上昇率を表にまとめたものです。

地点・区分 坪単価 前年比上昇率
大津市全体(公示地価平均) 約339,300円 +1.8%
京町1丁目(公示地価最高エリア) 約859,500円 +2.77%
中央3丁目(地価調査・基準地価) 約562,000円 +8.28%

大津市全体の公示地価平均坪単価は、おおよそ339,300円で、前年比で1.8%上昇しており、直近数年にわたり上昇傾向が続いています。これは、比較的穏やかな地価上昇ながら、安定した傾向を示しています。

一方、京町一丁目における公示地価は坪単価で約859,500円と、市内でも高水準であり、前年より約2.8%上昇しています。これは市中心部の立地を背景に、住宅用地の希少性や利便性の高さが反映された結果といえます。

また、地価調査(基準地価)の代表地点として中央三丁目を見てみると、坪単価は約562,000円で、前年比ではおおよそ8.3%もの上昇となっています。これは近年の地価上昇率としてかなり高い水準であり、当地域の住宅用地に対する需要が強いことを示唆していると見られます。

地価上昇が新築住宅の供給コストに与える影響として、土地取得コストが上昇すると、そのまま建築費や販売価格に転嫁される可能性が高くなります。その結果、住宅を検討する方にとっては一戸当たりの購入価格の上昇圧力が強まる可能性があります。

さらに、地価動向は今後の新築住宅需要を判断する重要な指標です。地価が上昇している地域は、住宅需要が比較的堅調であることの表れと考えられます。そのため、地価の動きに着目することで、どのエリアに新築需要が集中しやすいか、あるいは供給側にとってどこで開発が見込まれるかのヒントになります。

まとめますと、地価上昇が示すのは「需要の強さ」と「供給コストの上昇圧力」の両面です。特に大津市中心部では地価の上昇率も高く、新築住宅の価格形成に大きく影響を与える要因になります。購買検討者の皆さまにとっては、こうした地価動向を踏まえた地域選びが重要な判断基準の一つとなります。

:今後10年間の住宅市場に対する予測と傾向

滋賀県南部エリア(大津市を含む)における今後10年間の地価は、おおむね+10~+20%の上昇が見込まれております。たとえば、ダイヤモンド不動産研究所によると、大津駅周辺の土地価格は2022年時点で坪単価57万円、2032年には66万円と、10年で+16.8%の上昇が予測されております。また、同様に南部エリア全体では、今後10年において+10~+20%の緩やかな上昇シナリオが示されており、大津市もその成長圏の一部と位置づけられています。

この地価上昇を支える背景には、再開発や教育・医療インフラ整備、さらに京阪神エリアからの住宅需要の受け皿としての役割強化が挙げられます。実際、滋賀県南部はJR琵琶湖線により京都・大阪と直結しており、京阪神の住宅高騰を受けて「通える範囲」で選ばれる傾向が強まっています。加えて、大津市では湖岸を含む観光資源と連動した都市再生プロジェクトが進行中であり、居住地としての魅力がさらに高まる見込みです。

こうした中で、新築住宅のニーズは次のように推移すると考えられます。まず、交通至便性の高い市街地や再開発エリアでは、高価格帯の新築住宅に対する需要が高まり続けることが予想されます。一方で、駅から距離のある郊外地域では、ニーズが緩やかに留まる可能性があります。地域ごとの地価上昇率を踏まえた供給計画が重要になるでしょう。

エリア10年後の地価予測新築住宅ニーズの傾向
大津駅周辺+16〜17%高い需要、高価格帯が中心
南部エリア全体+10〜20%安定した需要、平均水準の価格帯
郊外・湖西地域等上昇幅限定的または停滞穏やかな需要、価格抑制型

読者の皆さまには、今後10年間を見据える際には「交通利便性」「再開発動向」「京阪神からの移住需要」といった指標に注目していただくことをお勧めいたします。こうした視点をもって、新築住宅の購入や建築計画をご検討されることで、より確かな判断につながるでしょう。

新築住宅需要に関する今後のポイントまとめ(大津市の展望)

これから大津市における新築住宅の需要動向を読み解く際に、注視すべき主要な指標を整理いたします。

注視すべき指標解説
着工戸数新築住宅の供給動向を直接反映するため、今後の需要・供給バランスの見通しに重要です。
地価上昇率2025年の大津市公示地価は坪単価約33.9万円、前年比+1.8%と3年連続の上昇で安定した上昇傾向を示しています。この動向は新築住宅の価格や供給量に大きく影響します。
交通・インフラ整備交通利便性の高い地区(たとえば大津駅周辺)では地価・住宅需要ともに高まりやすく、再開発計画や駅周辺整備が今後の需要見通しに直結します。

今後数年で特に注目すべき要素としましては、まず再開発プロジェクトや交通機関の整備によってさらなる利便性が増す地区への需要集中が予想されます。これにより、沿線エリアや駅近接地での新築需要の伸びが期待されます。

また、地価上昇が続くエリアでは新築価格への転嫁が進む可能性があります。その際、住宅購入を検討される方にとっては、将来的な資産価値や返済負担と照らし合わせた適切な購入タイミングの判断が重要となります。

以上のような視点をもとに、住まいのご検討や建築計画の際には、着工戸数の推移、地価の動き、交通・インフラ整備状況などを継続的にチェックしていただくことが、賢明な判断につながると存じます。

まとめ

大津市の住宅市場は、近年の新築着工数や地価の動向から、今後も一定の需要が続くと見込まれます。特に交通や生活インフラの整備、再開発の進展は、住宅を検討する上で非常に重要な要素となるでしょう。また、地価の変動や着工数の傾向は、今後の購入判断に役立つ大切な指標です。住みやすさや利便性が今後さらに高まることが予想されるため、住宅取得や建築計画を考える方には、これらの変化をしっかりと見極めることが、満足できる住まい選びにつながると言えるでしょう。

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